
[青蓮院のクスノキ]
11月27日(金) 「松風」の申し合わせと青蓮院
28日に催される京都造形大学・春秋座ー能と狂言ー
その公演の申し合わせが春秋座の舞台で行われました。
能は「松風」、シテは銕之丞師です。

春秋座は歌舞伎使用の造りになっているので、今回は花道を橋掛りに仕立て、ステージ全面を舞台にするという演出で行われました。
作り物の松が広い舞台の真ん中におかれ、なんだいつもより小さく見えます。
申し合わせといっても、劇場での公演でしたので、場当たり、光合わせという、舞台制作者側のためのもののようで、能のほうからは、シテ、ツレ、小鼓、後見二人、働き二人、たったこれだけの人数で行いました。
私は後見ですが、後見の仕事は働きの人に任せて、ずっと地謡を謡っていました。
青蓮院

そのあと、青蓮院に東京から来ている5人ばかりの仲間内で行って来ました。
青蓮院門跡の東伏見光晋さんとは知り合いで、前からこの日に伺うことをお約束させていただき、門跡みずから説明を受けながら拝見することができました。ありがたいことでした。
いま青蓮院は国宝の『青不動明王』がご開帳されています。
これは青蓮院開設以来初めてのことで、じつに1144年ぶりのご開帳だそうです。まさに秘仏ですね。
詳しくはこちらまで。
『青不動明王』との対面、これは胸ドキドキ、感動モノでした。
実際は黒ずんでいて、はっきりした形は見えなかったのですが、何か惹き付けられる力はあ持っていましたね。古代の日本人の魂とでもいうようなものです。
この『青不動』のお前立ち像が彫刻で作られてあり、こちらのほうがはっきりとした造形が窺えました。
「お前立ち像」とは扉で絞められた秘仏の前に据えられるもので、ちなみに、禅光寺の秘仏は絶対に見ることができないので、禅光寺のご開帳とはこの「お前立ち」の開帳のことをいうそうです。

青蓮院の庭園、紅葉がとても美しかったです。
今年の紅葉は秋に雨が降らなかった分、色がくすんでいるとの情報がありましたが、なんのなんの、十分堪能できました。
この庭園は室町時代の相阿弥が作ったとされているそうで、相阿弥は銀閣寺や龍安寺の石庭なども手掛けている人物です。
いま
青蓮院は夕刻からライトアップされていますが、お腹が空いていたので、その前に退散しました。 残念(笑)
東伏見光晋さん、お忙しいところありがとうございました。