能楽師・柴田稔 Blog

< 2008年 10月 ( 15 ) > この月の画像一覧

• 今日から３連チャン
  [ 2008-10 -31 12:15 ]
• 稽古能で「安宅」を
  [ 2008-10 -29 08:02 ]
• 華友会大会
  [ 2008-10 -25 07:53 ]
• BS-i 「キ・ニ・ナ・ル！」　に出演
  [ 2008-10 -24 06:29 ]
• トラの２００８年、終了！
  [ 2008-10 -22 01:27 ]
• おんかん　日本の伝統芸能講座
  [ 2008-10 -20 07:01 ]
• 関西大学のパーティで舞を！
  [ 2008-10 -16 10:02 ]
• 新宿御苑　「森の薪能」　またまた雨で中止！
  [ 2008-10 -15 07:42 ]
• 立正大学で能の公演
  [ 2008-10 -14 06:33 ]
• １０月銕仙会定期能
  [ 2008-10 -11 02:11 ]
• ９月銕仙会　「天鼓」弄鼓之舞　写真　②
  [ 2008-10 -10 01:28 ]
• 横浜双〇能
  [ 2008-10 -09 01:54 ]
• ９月銕仙会　「天鼓」弄鼓之舞　写真　①
  [ 2008-10 -06 00:58 ]
• 新作能　「夢浮橋」　　８年ぶりの再演
  [ 2008-10 -04 08:39 ]
• 日日草
  [ 2008-10 -02 00:58 ]

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今日から３連チャン

華友会大会が終わり、翌日の昼間「安宅」の稽古をしたら体が疲れていたのか、体は重いし、集中力がなく言葉がほうぼうで出てこなくて、まったく稽古にならなかった。

前の日の深酒も効いていたのかもしれません。（汗）

こんな日は早々に切り上げるのが一番なのですが、翌日が稽古能で「安宅」を舞わなければなりません。

一抹の不安を覚えながら、この日は夕刻から役者さん達の稽古をしたのですが、早々に引き揚げ明日の稽古能に備えました。

朝起きると昨日とはうって変わって体も軽く、気分爽快。
稽古能の「安宅」も何とか無事終えました。

その安堵感から、この２~３日はとても開放された気持ちになり、さわやかな秋晴れにも溶け込んで、のんびりとしたときを過ごしました。＼(^o^)／

一昨日は久しぶりに料理長に変身！　

メニューは
メインは海老フライ、春巻きあげ
海鮮サラダ
ベーコンとニンニク、フランスパンを炒めて作った特製スープ

このスープがまた実にうまいんです！

この間仕事はなかったわけでなく、この二日間で申し合わせが４件もありました。

今日から３連チャンの公演です。
安宅の稽古も忘れずに気持ちを引き締めて頑張っていきたいと思います。

１０／３１　響の会　研究公演　　「善知鳥」　西村高夫
１１／１　　いさま能　　　　　　　　「井筒」　　　清水寛二
１１／２　　国民文化祭・いばらき「桜川」　　　鵜沢久　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「土蜘蛛」　　浅井文義


※１１／２の公演名が間違っていましたので訂正します。

稽古能で「安宅」を

昨日稽古能で「安宅」を舞いました。　

青葉乃会の「安宅」まで、あとちょうど１か月。

この時点で、たとえ稽古能でも経験を積んでおくとひと安心です。

現時点での出来具合、また今後の課題がはっきり見えてきて、残りの１か月での稽古の方針が見えてきます。

人に指摘されないとわからない部分は必ずあるもので、師匠、先輩の意見はありがたいものです。

何事においてもそうだと思いますが、自分一人では物事は成り立たないですよね。

年をとると周りの人もあまり何も言わなくなりますし、自分でも知らず知らずにがんこになって驕りの心が芽生えてくる、こうなると芸は止まってしまいます。

世阿弥の名言、「稽古は強かれ、情識はなかれ」　こんなことを戒めているのでしょう。いい言葉です。


青葉乃会のチケット、まだ余裕があります。
どうぞよろしくお願いいたします。　

華友会大会

１０月２６日（日）　青山の銕仙会舞台で「華友会大会」を行います。　

「華友会」とは私が指導しているお弟子さんの会の名称で、今回は都内数ヵ所の稽古場のお弟子さんが集まって合同発表会を行います。

能１番、舞囃子７番、素謡１０番、仕舞７番という盛りだくさんの内容です。
私もこれだけ大掛かりな素人会を主催するのは、じつは初めてなんです。

能・舞囃子の方はほとんどが初体験です。
きっとみなさん緊張すると思いますが、

いいんです、失敗は成功のもと！

思いっきり、楽しくやってほしいと思います。

出演者も、初心者の方から謡い歴５０年以上という超ベテランの方までさまざま。

能三昧の楽しい一日になってほしいです。






華友会大会　番組

９時半初め　　於・青山銕仙会舞台

番組順

素謡　「経正」　「竹生島」　「東北」　「大原御幸」

舞囃子　「紅葉狩」　「芦刈」　「敦盛」　「井筒」

素謡　「杜若」　「隅田川」　「蝉丸」

番外仕舞　「野守」　観世銕之丞

能　「羽衣」　　　　（午後２時ごろ）

素謡　「花月」

仕舞　「淡路」　「吉野天人」　「東北」　「葛城」　「笠の段」　「砧」　「土蜘蛛」

舞囃子　「猩々」　「雲林院」　「融」

素謡　「定家」　「野宮」

番外仕舞　　祝言　「高砂」　　柴田稔

終了予定　午後６時半


もちろん入場無料です。

みなさんお誘い合わせのうえ、お出かけいただければ幸いです。
よろしくお願いします。＼(^o^)／

BS-i 「キ・ニ・ナ・ル！」 に出演

２４日（金）午後７時３０分よりＴＢＳデジタル放送の、 「キ・ニ・ナ・ル！」　に１０分ほど出演します！　


この番組は「気になること」がテーマの情報番組で、今回は表参道界隈にスポットが当てられ、銕仙会の舞台が取り上げられました。

女優の松島初音さんとＴＢＳアナウンサーの浦口直樹さんが突撃侵入隊で、私はそれを受け入れる能のナビゲーター役として出演しました。

「これは不思議な建物ですね、ちょっとお邪魔してみましょう」

「こんにちは！」

「アッ、ようこそ・・・」

とか言う、よくあるレポート番組のものでした。


今や表参道は流行の最先端を走るアパレルな街並みとなっています。そんななかに能の舞台があるとは不思議なことですね。

二人のレポーターに応答して私は能のことを紹介しましたが、はたしてうまくいっているのでしょうか…(^。^)

トラの２００８年、終了！

一年間、ご声援ありがとうございました。　




終わってしまったこと、くどくど言っても仕方ないですが・・・


歴史的Ｖ逸

ペナントレース１４４試合、開幕からずっと首位独走！

あ～、オリンピックが怨めしい。

主力３選手（矢野、新井、藤川）が抜けたあと、チームはボロボロ。

最大１３ゲーム差あった巨人に、ついに１４１試合目にして首位を奪われ、屈辱的なＶ逸！



岡田監督辞任

優勝できなかった責任をとって、岡田監督は辞任。

この辞任発言はＣＳ（クライマックスシリーズ）が終わったあとにしてほしかった。

まだＣＳが残っているのに、チームの士気が下がってしまう。




ＣＳ第一ステージで敗退


誰もが予測していたこと。

今のトラに勝てる要素なんてない。

最終戦、中日相手に２対０の完封負け。打てない打線、この一言に尽きる。

この最終戦が急失速したトラを象徴している。

でもミラクルを期待していたことも事実。




涙の胴上げ

最終戦終了後、スタンドからオカダコールの大合唱。

選手たちによる涙の胴上げ。宙に６度も舞いあがった。

負けて辞任する監督の胴上げなんて初めて見たような気がする。


強いトラ

岡田監督の功績はトラを常勝チームに育て上げたこと。

この５年間でペナントレース、Ａクラスは４回（うち優勝１回）。Ｂクラス１回。

観客動員数は巨人を凌ぐまでに。

ダメトラをここまで育てたことは、これはすごいことだと思う。

文句はいっぱい言いたいけれど、でも強いトラで楽しませてくれた。


　
岡田監督、お疲れさまでした！　


トラよ、来年こそは！　

おんかん 日本の伝統芸能講座

すべてがわかる！　「日本の伝統芸能」講座
　　　　　　　～音楽を中心に～



雅楽、能、文楽、歌舞伎、それぞれの音楽を実際に聞いて、これら伝統芸能の歴史と相互関係を探ってみようという試みが行われています。

おんかん（音楽鑑賞教育振興会）が主催する「日本の伝統芸能講座」によるもので、今秋から来春にかけ、６回の講座が予定されています。会場は世田谷の松本記念音楽迎賓館。

１回目と６回目は国立劇場の芸能部長を務め、幅広い演劇活動を行われている織田絋二（おりたこうじ）氏による講演、あとの４回が雅楽、能、文楽、歌舞伎の講座になっています。

能の講座が１１月１６日１６時よりおこなわれ、講師として大倉流小鼓方・大倉源次郎師、観世流シテ方として私が出演します。

（じつはこの講座、すでに始まっていて、２回分終わっています。出遅れたアップになってしまいスミマセン！）

先日源次郎師と私、それに今回の講座のコーディネイトを勤められる中村暁氏と三人で打ち合わせをしました。

能の歴史を文献学的に説明するのではなく、実際に音楽を聴くことによって、さまざまな芸能を吸収して出来上がった能の、仕組みと歴史を紐どいてみようということになりました。

この話し合いでは、古典音楽では博識の源次郎さんの独断場となっていましたが。(^。^)

少し紹介すると、能のなかに取り込められた芸能として、
「朗詠」、「小歌」、「早歌」、「曲舞」、「越天楽」、「語り」等があげられ、
これらを実際の謡本のなかから紹介して、謡いと小鼓で演じるみることになっています。

能の紹介のなかでも。切り口が新鮮ですね。
面白い講座になりそうです。

おんけんの「日本の伝統芸能講座」は各回単独でも申し込みができますので、ご興味のある方観にきてください。詳しくはこちらまで。

関西大学のパーティで舞を！

母校・関西大学の理事長退任セレモニーがおこなわれ、『人間五〇年』と舞囃子『高砂』を舞ってきました。　

会場は東京ミッドタウン、リッツ・カールトンホテル。

関西の大学ですが、どういうわけか関東在住の卒業生によって盛大に行われ、OBの桂三枝師匠も大阪から駆けつけて出席されていました。

初めは私一人でお祝いの謡いを謡う予定でしたが、打ち合わせの段階で、なるだけ華やかにという要望を受け、囃子方にも出演していただくことになりました。

２本立ての番組で、まず手始めに、織田信長が舞ったとされる幸若舞・敦盛の『人間五十年』。

幸若舞は本来、立ち方の舞手と囃子は小鼓だけで構成されていますので、この日は小鼓の方に即興で手組を考えていただき、私が謡いながら舞を舞い、小鼓が囃すという幸若舞の形式で舞うことができました。(^。^)

所要時間　およそ２分！　あっという間に終わってしまいます。（笑）


続いて『高砂』の舞囃子。

いやぁ、舞台が狭かったです。

横幅は６ｍ、能の舞台と同じ長さですが、奥行きがが２ｍ４０ｃｍ。
しかもこの上に金屏風が置かれていますので、実際の長さは２ｍあまり。しかも囃子方がこの金屏風の前に座っていますので、想像以上の狭さです。　

この狭さを感じさせないよ、いかにものびのびと舞ったつもりでしたが、どうだったでしょうか。
(^^♪

実はこの日、私の主催する素人会の申し合わせを行っていまして、途中中断して、車で大移動（笑）したのです。

あわただしい一日でした。

新宿御苑 「森の薪能」 またまた雨で中止！

新宿御苑で行われる薪能は本当に雨に祟られています。　

昨年は晴れ男で有名な、観世清和師と観世銕之丞師の両雄が出演したこともあって、数年ぶりに無事開催されましたが、今年は一人が欠け、銕之丞師だけだったので、力及ばなかったのでしょうか。（笑）

その前までは雨男の観世栄夫師がシテの役でしたので、過去１０年で開催できたのは２~３回もなかったのではないかと思います。

この舞台をご覧になるお客様も残念なことだと思いますが、それより何カ月も前から準備していいる裏方さん達にとってはもっとショックが大きいでしょう。

銕仙会の事務の者も舞台設営にかかわって、夕方楽屋に出すお弁当をどっさり持って帰ってきて、だれか食べませんか～、って言ってました。

いやはや、本当にお疲れさんでした。

出演するわれわれにとっては、お休みを頂けることになるので、いい休養になりましたが・・・


幻の　第２４回新宿御苑　「森の薪能」　番組

王朝の美学　　伊勢物語と源氏物語

狂言　「業平餅」　野村萬斎　野村万作

能　　「葵上」古式　観世銕之丞　森常好
　
　　笛ー松田弘之　小鼓ー大倉源次郎　大鼓ー亀井広忠　太鼓ー小寺佐七
　　地頭ー山本順之


そうそうたるメンバーですね。

来年こそは！

立正大学で能の公演

五反田にある立正大学・石橋湛山記念講堂において能の公演が昨日おこなわれました。　

仏教文化公開講座の一環としての公演でしたが、ワキ方の宝生閑師が長年この大学で客員教授として講師を勤められ、その退官記念としての公演でもあったようです。

能の公演に先立ち、この記念講堂では「日蓮聖人涅槃会の法要」が営まれてていました。
壇上には釈尊の立像、両隣には菩薩像が２体ずつ並び、釈尊の下には日蓮聖人の座像が置かれています。

その祭壇の前で数人の年配の僧侶、そして大勢の若い修行僧たち、女性の信者さん達が輪になり、法要を営んでおられました。
若いお坊さんがあれだけたくさんいると、とても艶めかし空気になり、ある種のエロスを感じてししまいます。稚児の年としては、はるかにうわまっているのですが、昔の稚児称賛とはこんなことをいうのかな、とふと思ったりもしました。

行われた法要はなじみのある声明のようなものもありましたが、賛美歌かと疑うような西洋音楽を取り入れた聖歌もあり、不思議な雰囲気でした。


この祭壇の前で狂言と能が行われました。

狂言「昆布売」　山本東次郎

能　「鵜飼」　観世銕之丞　宝生閑

「鵜飼」のワキは、安房（あわ）の国（千葉県）から甲斐（かい）の国（山梨県）に旅する日蓮聖人なので、「日蓮聖人涅槃会」にはぴったっりの役柄なわけです。

能・狂言が行われているときには、後ろの祭壇は大きな格子戸で閉められていましたが、能「鵜飼」の後半、閻魔大王があらわれ、奈落に落ちた悪人を救うときにはこの格子戸はいつの間にかあけられていまいた。仏教の功徳を称えるということなのでしょう。

舞台の最後のトメの場面では、シテもワキもこの祭壇と向き合うという特別は型をしていました。これは立正大学へのサービスでしょうか。(^。^)

１０月銕仙会定期能

銕仙会１０月定期公演

能「野宮（ののみや）」　観世銕之丞

狂言「伊呂波（いろは）」　野村万蔵　野村眞之介

能「熊坂（くまさか）」　　浅見真州



銕仙会の公演はお正月以外、すべて夜の６時開演です。
今日終わったのは９時４０分。
ほとんどのお客様が最後までご覧になっておられたのはありがたかったです。

「野宮」は２時間１０分。久しぶりに２時間を超える上演となりました。
この２時間を快感と感じるか、苦痛と感じるかはお客様次第なのですが、いかがだったでしょうか。
銕仙会といえば難解な「野宮」や「定家」などを観世寿夫先生からの伝承受け、得意中の得意としている作品でもあり、とても大切にしている作品でもあります。

なが～い能の後、１０分ほどの狂言「伊呂波」。　野村眞之介は５歳。可愛かったですね！
「野宮」のおも~い空気をすっかり明るくしてくれました。
お客様もいい気分転換になったと思います。

トメの「熊坂」は本来は岡田麗史さんが勤めるはずだったのですが、体調不良で後見の浅見真州さんがピンチヒッターで勤められました。
後シテの面は喜多流の粟谷家から拝借されてきた「悪尉ベシ身」という面を使われていました。
とても貫禄があって怖い顔をしているのですが、大強盗の熊坂長範は６３歳ということで、スケールの大きなイメージを狙われたのだと思います。
強盗の親分というよりは、強盗の神様という感じがしたのですが・・・



ダメ虎、ついにこの日、優勝からみはなされました。
最大１３ゲームもあった巨人にいつの間にか追いつかれ、追い越され、優勝までもさらわれてしまったのです。
プロ野球史上に残る、記録的屈辱のデーターです。

あ～あ～