今年の三月、六本木の旧防衛庁跡地に誕生した「東京ミッドタウン」で公演がありました。
東京のど真ん中に、まだこんな広大な敷地が残っていたことにまず驚かされます!
広い庭園のなかに、「東京ミッドタウン」のシンボルとなっているミッドタウンタワーがあって、その前の広場で能舞台が組まれていました。
19,20日と二日に渡る公演で、1300人を収容する客席は満席です。
都内では新宿御苑の薪能が4千人規模の大掛かりな公演ですが、それに次ぐ規模のものになるよです。
昨日の番組
第一回東京ミッドタウン能狂言 第二夜
能囃子の世界 「雪月花」
一噌幸弘、大倉源次郎、亀井広忠、金春國和
狂言 「二人大名」 山本則俊ほか
能 「葵上」古式 観世銕之丞ほか
続く
この記事に寄せられたコメントのご指摘どうり、野外能はさまざまな問題点を抱えていると思います。
私が学生時代に観ていた時の野外能と比べると、音響も照明もその技術は格段の進歩があって、当時とは比べ物にならないほど良い環境で行われていると思いますが、まだまだ改善の余地はありますね。
この一番の問題点は、能には演出家がいますが、それはシテであったり、師匠であったりするのですが、舞台監督は常にいないのです。
能楽堂で行う場合、決まった空間での演技ですから舞台監督は必要ないわけですが、野外で行うことを考えて、これからは演者と製作スタッフを指導する舞台監督を育てていく、このことが必要かつ大切なことだと思います。
今後の大きな課題です!
「葵上」の古式のことを書こうと思っていましたが、また次回の機会にします。