東急文化村、ザ・ミュージアムにルドンの展覧会を見に行きました。
「ルドンの黒」
ルドン(1840~1916)の作品展を見るのは何年ぶり、いやもう何十年ぶりになるでしょうか。
ルドンといえば黒の世界という印象ですが、
私はルドンの黒もさることながら、黒の闇の世界から生まれた幻想的な色彩の絵が好きです。
今回気づいたことですが、ルドンは黒から色彩の世界に移る過程で、
レンブラントの影響を受け光を取り入れていました。
黒 の世界にこの光を取り入れることによって、色彩の匂いが漂ってくるのです。
これから色が生まれたとすると、あのルドンの幻想的な色彩も納得できます。
しかし同時代流行したルノアールやマネなど、色鮮やかな印象派の画家達から影響されることなく、我が道を歩んだルドンは孤高の人だったのでしょうね。
ルドンの作品は絵画的というよりも、あまりにも文学的なのかもしれません。
マラルメ、ボードレール、ユイスマンたちから強い影響を受けているからなのでしょう。
今回の展示の中からに、ユイスマンの「さかしま」の主人公、我らがデ・ゼッサントを描いた作品を見つけました。力なくどことなく物憂げな青年でしたが・・・
絵画の写真は下記のサイトより引用しました。
出典:IPA「教育用画像素材集サイト」 http://www2.edu.ipa.go.jp/gz/