今日は新潟市にある能楽堂で公演がありまいた。
一部が観世栄夫師の「江口」、二部が梅若六郎師の「小鍛治」。
昨日国立能楽堂での公演「張良」を終え、後一番宝生流の「羽衣」を拝見してから新潟入りしまいた。
榮夫師は二日続けての出勤です!
今年で80歳になられますが、そんな年齢を感じさせない凄いパワーを感じます。
いやはや、恐れ入ります。
お能が好きで好きでたまらないのでしょうね!
新潟の能楽堂は正式には「りゅーとぴあ新潟市民芸術会館・能楽堂」で、この会館にはコンサートホール、劇場、能楽堂が集結しており、能楽堂は5階にあります。10年ほど前に建てられたと記憶していますが、新潟市の文化に対する熱い思いが伝わってくるようです。
この能楽堂は楽屋も広く、とても気持ちよく仕事が出来ます。収容人数は400名ほど。
最大収容人数を持つ国立能楽堂が600名、青山の銕仙会の舞台が200名ほどですから、中規模の大きさになるのでしょうか。
地方の能楽堂は必然的に能の公演回数が少なく、多目的に使えるようにいろいろ工夫されているところが多く、たとえば広島のアステールプラザ能舞台は、普段は普通のステージの舞台が設営されているのですが、能の舞台が背後にすっぽり収納されてあり、能の公演の折にはステージと入れ替わって能の舞台が前面に出で来る仕組みになっています。
この能楽堂もある工夫がされていました。
舞台背後の松の描かれている鏡板、橋掛かりの背後の板が取り外せて、廊下を挟んでその後ろには中庭の竹林が望めます。芝居などで時々使われるようです。
地方の能楽堂や劇場に共通して言われていることですが、立派な建物を建てるのに多額の予算が投じられますが、出来た後の運営に関してはあまり予算が投じられなく、催し物に困ってしまうと聞きます。造った後いかに活用していくかが大切で、この能楽堂も大いに頑張ってほしいと思います。