「相聞」が男の恋歌だとすると、「松風」は女の恋歌になりますね。
今回チラシをデザインしてくれた友人が、気を利かせてくれて、チラシの隅にキャッチフレーズをつけてくれていました。
『忘れられない人は誰ですか』
この番組のテーマを言い当てていて妙です。
『忘れられない人』
「相聞」は芥川の思い人、14歳年上の女性でした。
「松風」は松風の思い人、在原行平でした。
心の中に忘れられない人がいることは素敵なことですし、とても幸せなことです。
以前このブログで、少しふざけて(汗)、
「男の裏切りと女」というテーマで記事をアップしました。
「松風」という作品で、この女性の幸せは男の裏切りを経験しなかったことだと思います。
能本の中で、行平は須磨に左遷され、その時に松風、村雨二人の恋は始まりますが、やがて行平は都に戻り須磨へ帰ってくる約束を果たさずに命を絶えてしまいます。
(実際の行平は76歳まで生きた長寿の人のようですが、これは能作者、世阿弥の創作世界です。)
松風の女は、思い人が先に逝き、純粋に恋心を持ったまま命を果てています。
その思いが妄執となって現世に訴えかけてくるのですが、人の裏切りを知らない透明で純粋な思いがそこに宿っています。
そういう意味でも、この「松風」という作品はあまりにも耽美的です。
その世界を少しずつ紹介してゆきたいと思います。
能の写真を撮っておられる前島写真店の駒井壮介さんがブログの中で青葉乃会を紹介していただいています。
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