今日は明日の公演の申し合わせがありました。
通常公演の前日、あるいは前々日に申し合わせを行っています。
この申し合わせとは、いわゆるリハーサルのことで、その公演の出演者が集まり稽古・打ち合わせを行います。
公演に先立ち、この申し合わせは原則的には一度しか行われません。
つまり当日の出演者が全員そろって稽古するのはこの一度だけなのです。
しかも芝居のゲネプロのように、衣装をはじめ、なにから何まで本番さながらのスタイルで行うものでもありません。
シテのところは全部行いますが、ワキ・狂言のところは省略されることがほとんどです。
ワキの次第、道行、名宣りの箇所など、また間狂言などが省かれます。
シテもこの申し合わせでは面・装束はつけません。(つけるお家もありますがごく稀です)
面・装束は本番でしかつけません。
ひとつの理由に、これらがとても高価なこと、消耗品であること、物によっては古い年代物の貴重品であることなどがあげられます。
また別な意味の理由としては、装束をつけてもびくともしない骨格を身につけろ、ということを要求しているとも受け止められます。
実際問題として、申し合わせで装束をつけるとずいぶんと助かり、本番でのトラブルやそれによってあわてたりすることは少なくなるのですが、そのような伝承は残念ながらありません(涙)
ただ例外もあります。「道成寺」などの大曲の場合、この申し合わせの前に『下(した)申し合わせ』をおこない、このときだけは装束をつけることが許されています。
本番の数をふみ、経験をつけることが財産になっていくようです。
明日の公演をご覧になった方、コメントをいただければありがたいです。
よろしくです! (^^♪