第12回逗子能狂言公演
おかげさまで無事に終えることができました。
ご来場いただきました皆様方には心より御礼申し上げます。
報告のアップが遅くなり申し訳ございません。
能小鍛冶・黒頭
当日の舞台姿を紹介します。
・前シテ(稲荷明神の神霊)
前シテは童子(少年)の姿で登場するのですが、実は稲荷明神の神霊だったのです。
【前シテの出で立ち】
面ー喝食(かっしき)、喝食鬘
着付ー白地に鶴菱模様
腰巻ー黒地に稲妻紋尽くし
手に稲穂を持つ
使用しました面は↓ 石塚シゲミ氏作の喝食(かっしき)
【喝食について】
喝食の喝とは唱えるという意味で、禅寺において食事の時間や内容を知らせる職務を喝食(かつじき)と名付けられています。
能では(かつじき)ではなく(かっしき)といっています。
剃髪前の半俗半僧の少年がこの役目を担い、年のころは12才~17才くらい。
その少年の顔を映したのが能面の「喝食」です。
面の特徴は、額に描かれた前髪と切れ長の眉毛、それに頬のエクボ。
室町時代には喝食の中でも美少年は将軍や大名にかわいがられ、いわゆる稚児としてですね。。
お化粧をして美しい着物をまとっていたようです。
喝食の面には男女の区別ができないほどかわいい表情のものもありますが、今回は稲荷明神の神霊という役なので、
少し強めのきりっとした表情の面を使用させていただきました。
【黒頭(くろがしら)の特殊演出による変化】
通常だと面は童子を使用し、頭には黒頭をかぶります。
黒頭の演出では、後シテが赤頭から黒頭になることを意味し、前シテでは黒頭が喝食鬘になります。
少しややこしいですね。
また黒頭の演出では前シテが扇の代わりに稲穂を持ちます。
稲荷明神の「稲荷」は、古くは「稲生」と書かれていたようで、文字通り稲の神様ですから、
稲荷明神の神霊が稲を持つのは理にかなっていると思います。
続く
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