【忘備録】
京都の旅~寺社仏閣めぐり~
今年も大晦日からお正月にかけて、家族と京都で過ごしました。
宿泊 マイステイズ京都四条
・平成26年大晦日
例年になく暖かな天気でした。
昨年の春就職して家を出ている息子とは新横浜駅で合流して、いざ出発。
四条烏丸にあるホテルには午前11時過ぎに到着。
新幹線の車窓からきれいな富士山が撮れました
12/31予定コース 貴船神社→鞍馬寺
〈貴船神社〉
ホテルから貴船神社までは、地下鉄、バスを乗り継いで1時間半ほどで到着
※貴船は正確には「きふね」と発音するようです。観世流の謡本には「きぶね」と濁っていますが
・一の鳥居
いきなり余談ですが、
能では「鉄輪(かなわ)」というのがあり、これは貴船神社に毎晩丑の刻詣をして、裏切った男を呪い殺そうとする女の怖い話なのですが、
今の下京区松原下ル鍛治屋町にこの女が住んでいたとされる「鉄輪の井戸」が残っています。
この井戸は地理的には、今回宿泊したホテルからは南に下がって10分ほどのところにあります。
以前「鉄輪」についての調べたところ、この井戸のある女の住む場所から貴船まで、当時で2時間ほどかかったのではないかと書かれていました。
距離は10キロほどあります。
ルートは謡本の道行によりますと、
下京女の家→糺(ただす)の森[下賀茂]→深泥(みぞろ)池[上賀茂]→市原野→鞍馬川→貴船神社
今回の探索で、女の人の足ではとてもじゃないが2時間では無理ではないかと確信しました。
(少なくとも3時間はかかるのではないかと!)
余談はここまでです(笑)
・貴船川
貴船神社の奥宮まで沿うように流れている貴船川
水の流れを見ているだけでも面白いですね。
貴船といえば縁結びの神様というイメージが強いですが、もとは祈雨の水の神様だったようです。
むかし、玉依姫(たまよりひめ)が黄色い船に乗って、淀川、鴨川、貴船川と渡り、最後に辿り着いたのがこの地で、水神を祭ったのがこの神社の起こりとか。
・ここが絵馬の発祥の地!?
晴れを願うときには白馬が、雨を願うときには黒馬が奉納されたが、実際の馬に変わって木の板に描いた馬が奉納されたこともあり、このことから絵馬が発祥したともいわれる(Wikipediaより)
・奥ノ院橋
貴船川に架かる橋で、ここを渡り険しい山道を登っていくと鞍馬寺の奥ノ院に辿り着けます。鞍馬寺の裏ルートですね。
・二の鳥居と本宮
本宮では大祓式が今日行われると掲示してありました。
祓の儀式は年に二度あり、6月31日が夏越の祓、12月31日が大祓(年越の祓)。
夏越の祓では茅の輪をくぐるのが有名ですが、大祓に出会ったのは初めてでした。
貴船神社では手のひらサイズの人型の紙に名前と年齢を書き、3度息を吹きかけ、3度自分の体でなでる。
これを神主さんが貴船川に投げ流してくれるそうです。その後は、
形代が貴船川の清流に溶けて消えるように、罪穢もことごとく消滅するそうです。
1016年度分の私の犯した罪穢はこれで消えました‼ 感謝、感謝!
そのあと、この本宮でおみくじを引いたら、なんと大吉でした。
家内からはあと数時間の効力しかない大吉だと言われましたが(笑)
・和泉式部歌碑
本宮の片隅に、小さな石に刻まれた和泉式部の歌碑がありました。
もの思へば 沢の蛍も わが身より
あくがれいづる 魂(たま)かとぞみる
歌碑の説明によると、和泉式部は夫との仲が悪くなり、貴船神社に参り、飛ぶ蛍を見て切ない心情を和歌に託し祈願した。すると願いがかなえ夫婦円満になったといいうのです。
さてさて、この時の和泉式部の夫は誰だったのでしょうか。恋多き式部です。夫の名前もはっきりと書いてくれればよいのですが、気になって仕方がありません。
早速調べました。
答えは2度目の夫、藤原保昌でした。
この歌の真意、ぜひこちらをお読みください。
・不思議な木が二本
連理の杉
杉苔
相生の杉と楓
・奥宮
奥宮
御船形石
(玉依姫の乗ってきた黄色い船を石で隠したのだとか)
〈昼食はやっぱりこれ〉
ビールとニシンそば!
〈鞍馬寺〉
貴船神社から鞍馬寺に行くコースは二つあって、
一つは上の写真の貴船川に架かる橋を渡って、鞍馬寺の西門から奥ノ院を通り裏山を登って本殿に行くコース。
あと一つは貴船神社の参道を降りきり、叡山線に乗って、貴船口から鞍馬に行くコース。(一駅、1.5km)
奥ノ院を通ってゆく道は歩いたことがないので、今回は叡山線に乗って鞍馬まで出ました。
これだと鞍馬寺の仁王門から本殿に辿り着けます。
・鞍馬駅前には天狗の出迎え
・仁王門
・ケーブルを使わず九十九折れの参道を登りました
・途中には鬼一法眼社 (義経が鬼一方眼から天下の兵法書を奪い取ったことで有名)
・本殿まであと少し
・本殿金堂と金剛床
鞍馬寺本殿金堂の本尊は、堂内中央に毘沙門天、向かって右に千手観音、左に護法魔王尊が安置され、
これら三位一体として「尊天」と言われています。
写真手前の石文様が金剛床で、星曼荼羅を表しており、中央の三角石が宇宙のエネルギーの源だそうです。
この三角の石の上に立って宇宙のエネルギーを吸収してきました!
鞍馬山は神秘的な世界に包まれ、まさに聖地という気がします。
ここから眺める景色は最高でした。
参道のナンテンの赤い実が鮮やかでした
大晦日の夕食は友人と食事をし、仕上げはバーでカクテルを飲んで一年の終了でした。
除夜の鐘も聞かず年を越しました。