ー石牟礼道子・多田富雄 深い魂の交歓ー
今日は銕仙会の笠井賢一さんが企画・主催する「言葉の力 詩・歌・舞 ー石牟礼道子・多田富雄 深い魂の交歓ー」という会が国立能楽堂で行われました。
右のチラシの写っている石牟礼道子さん・多田富雄さん、うらやましいほど生き生きとして、充実した人生を送っている、そんなふうに伺えるとてもいい表情をされていますね。
この笠井賢一さんは不思議な人で、銕仙会の事務所員、能のプロデューサ、新劇の演出家と多彩な活動をされている方で、また私の料理の師匠でもあります。(笑)
今回の公演は水俣病を鎮魂の文学として描き出す作家・石牟礼道子さんと、免疫学者でありかつ詩人・能作者でもあり、また脳梗塞からの身体障害を乗り越え現役で活躍されている多田富雄さんが交わされた、往復書簡の著書「言霊」(藤原書店)の発刊を機に企画されたようです。
舞台ではこの石牟礼道子さん・多田富雄さんが書かれた詩、そして往復書簡を現代音楽のパーカッションを背景にした朗読があり、このお二人が作詞された「不知火」・「一石仙人」の新作能(ダイジェスト版ですが)行われました。(この二つとも再演ですが)
往復書簡「言霊」のサブタイトルは 『いのちと魂をめぐる、渾身の往復書簡』というものです。
この本は今日の出演の記念にいただきました。
このサブタイトルからもうかがえるように、今日の舞台は、詩の朗読も、能も、かなり濃密なもので、楽屋に流れる舞台の音声を聞いてるだけで、ある種の”言葉のすさましさ”というものを感じました。
朗読と能のコラボレーション、見所も満席で、緊張感あふれる舞台っだったと思います。
いい経験をさせていただきました。
もっと詳しく書きたいのですが、明日は銕仙会の「歌仙会」です。
この「歌仙会」は、銕仙会の舞台で朝8時から夕方6時ころまで、36番の舞囃子を行う稽古会のことで、年に一度夏に行われる我々玄人の力試しともいえる、大切な、かつ、恐ろしい、会なのです。(笑)
ちなみに明日の私の役は、舞う舞囃子は「通小町」、「安宅」、あと地謡9番もあります。
いつもだと前日は「歌仙会」のための勉強の日に当てているのですが、今日はいくら再演とはいえ、普段謡わない新作能なので、大変でした。
そんなことで、明日に控え、今日はこの辺でお休みなさいです!
これは「不知火」の時に着けた衣装です。なんだかトルコ人みたいです!(爆)
上の『蓮』の写真は、この「不知火」のとき舞台に置かれたものです。
とてもステキですね!
作家の方にブログの掲載許可を得ましたが、その方の名前のメモが見つからず、分かり次第更新します。