横浜の上大岡にある「久良岐能舞台」に、泉康孝師・雅一郎師が主催される素人会・『松音会』にお呼ばれしてうかがいました。
「久良岐能舞台」は久良岐公園の中にあり、緑に囲まれたとても良い環境の中にあります。
山門をくぐると紅葉の美しい景色が目の前に迫ってきました。 きれいですね~!(^。^)
「久良岐能舞台」の由来をパンフレットから簡単に説明しますと、
まず最初は大正6年に東京・日比谷に建てられ、その後東京音楽学校(今の芸大)に寄贈されました。芸大が新たに能舞台を作ったため、舞台は解体され、宮越賢治氏が譲り受け、今の地に移築されたそうです。その後、横浜市に寄贈され改築されて、今の舞台になっているとか。
私も10年ほど前、改築される前の古い舞台にうかがった事があります
確か冬に行き、客席に煙突付きのストーブがあり、日本家屋の隙間風がヒューヒューと吹いてとても寒かったのを覚えています。
舞台の周辺では鳥のさえずりが聞こえてきましたし、
また、「カ~ン~、 カ~ン~、」 と鹿威し(ししおどし)の響が澄み渡った空気の中で冴え渡っていました。
しかも鹿威しの下は、水琴窟になっていて零れ落ちた水滴が甕の中で響いています。
なんとも風流です。(^^♪
蔀戸もありました。
能「小督(こごう)」では、小督の局が忍ぶ賤屋(しずや)の前にこの蔀戸が置かれ、作り物でこの形を模しています。
この「久良岐能舞台」とても風情のある環境の中に能舞台があって、別世界の空間に来たような気がします。
足の便が少々不便ですが、関東の穴場の舞台、そんな気がしました。