昨日の「白楽天」の地謡、周りの人の協力も得て、何とか無事に勤めることが出来ました。
もちろん今の自分の力で出来る範囲の中でのことで、今後に課題点を多々残しましたが、それなりに成果は出せたと思います。
能を構成する中で、地謡の受け持つ役割はとても大きく、その作品の出来の良し悪しは地謡によって決まるといっても過言ではありません。いくら力ある人がシテを演じても、地謡が良くないとその曲は成り立ちません。逆にシテが少々力不足でも、地謡がよければシテも良く見え、十分にその曲は成り立つものです。
それゆえに地頭の責任は大きく、簡単に誰にでも出来るものではありません。
作品を読み込み、囃子事に通じ、何よりも地謡全員をひっぱていく強い息と声、これらすべての要素が備わって初めて、その作品の位を作ることが出来ると思うのです。
今回は青山能という研究会的要素を持つ会でしたので、地頭の勉強をさせていただきました。
シテ方としていいシテを演じるだけでなく、いい地謡を謡える、これも大きな目標にしたいと思います。
こぼれ話!
人間緊張すると、頭の中が真っ白になることがあります。
普段であればなんでもないことが、たとえば
「もしもしかめよ、かめさんよ・・・」とおなじみの歌があります。
これがある緊張の状態に追い込まれると、
「もしもし、もしもし、・・・・・」かめがでてきません。
これがシテの時には後見がすばやく付けて難を逃れるときがありますが、とっさに「かめ」の代わりに「つる」にしてしまうことがあります。地謡だと複数で謡っているので周りがフォローしてくれます。昨日も一箇所ありました。これは良くないことなのです!常に平常心を保って臨まないといけないのです!
心の訓練、これも大きな課題だ!