平成29年9月18日 第17回青葉乃会
宝生能楽堂に満員のお客様をお迎えし、盛況のうちに終演することができました。
ご来場いただきましたお客様には、心より御礼申し上げます。
当日の写真が送られてまいりましたので、終演の報告御礼をかね紹介させていただきます。
・前場(卒都婆に腰子かけている小野小町)
頭から装束付けを紹介してみます。
鬘:白髪交じりの姥かつら
面:出目洞白(江戸初期 1633-1715)作 銘「檜垣女」
着付けの襟:白2枚 (高貴な位を意味しています)
着付け:露芝もようの銀摺伯(すりはく・銀の箔を置いている着付け 肌の上に着るものです)
上掛け:寄水衣(よりみずころも 絹糸で横糸だけで織り上げた薄手の衣、下に着ているものが透けて見えます)
腰巻:萌黄地に穂に鳴子と雀模もよう(着物を腰のところで結び付け袖の部分はたらして着る着付け方法です)
右手には杖、左手には笠を持ち、長旅の疲れをとるため卒都婆に腰子かけています。
・後場(深草少将の怨霊に憑りつかれた小町)
これは深草少将が小町言うなりになって百代通いをしている場面の再現です。
物着といって、舞台で装束を着替るのですが、上掛けの水衣を脱ぎ、長絹・烏帽子姿になっています。
貴人の男性を表しています。
百歳の乞食の小町が、ここで深草少将という貴人に変身しているのです。
烏帽子(えぼし):風折り烏帽子(立て烏帽子を左折に曲げた烏帽子)
上掛け:長絹(ちょうけん) 薄茶事に秋草もよう
扇:老女扇:橋に水、柳に白鷲もよう
※腰巻に使った縫箔 〈萌黄地に秋穂雀鳴戸〉
こんなにステキな」文様でした!