<華友会京都ツアー>
私のお弟子さん・華友会の社中とそのご友人、総勢39名で、10月12日より14日まで京都へ旅行に行きました。
3年前にも華友会で能「熊野」の謡跡めぐりツアーで京都を訪れましたので、京都への旅は今回が二回目となります。
主な旅行日程
12日 大江能楽堂でおさらい会 仁和寺御室会館で宿泊
13日 仁和寺金堂で「経正」の奉納、嵯峨野周辺の謡跡巡り、高山寺、神護寺拝観、夜は祇園のお茶屋さん遊び、京都町家宿泊
14日 下鴨神社にて「賀茂」奉納、西本願寺北能舞台(国宝)、南能舞台(重文)を見学
10月12日 大江能楽堂でおさらい会
今回京都へ行こうと思ったのは、毎年秋に行っていますおさらい会を京都でやろうと思ったのがきっかけでした。
会場にお借りした大江能楽堂は、明治時代に建てられた木造建築がそのまま残り、素晴らしい黒作りの舞台と、見所には升席があり、当時の観劇の様子が偲ばれる素晴らしい舞台です。私の超お気に入りの舞台でもあります。
大江能楽堂について→
こちらまで
この能楽堂をお弟子さんにぜひ見ていいただきたいと思っていました。
12日は朝7時半に東京を出発して、10時に京都入り、大江さんの舞台は地下鉄烏丸御池から徒歩5分の所にあり、能楽堂に着いたのは10時半頃でした。
大江又三郎師の登場
番組は11時から17時まで、素謡11番、仕舞16番という内容でしたが、始まる前に、なんと大江能楽堂の主人、私の大先輩に当たる方ですが大江又三郎先生がお越しになったのです。
「せっかく東京からお越しになったので、この舞台の説明をみなさんにいたします」と、
わざわざお出ましになったのです。
これにはびっくりしました。予定していない嬉しいハプニングでした。
明治時代には二間半しかなかった舞台を今の三間に広くし、客席も少しづつ大きくしてこられた経緯などを話されていました。第二次大戦の時、舞台を解体して資材を国に提供する勅令が下りたようですが、その解体する当日に終戦を迎え、幸運にも舞台は助かったと仰っていました。
当時の客席はすべて升席で、配膳さんがお弁当やお酒を配っていたそうです。お客さんは一杯やりながら観ていたわけですね。今では考えられません。
タイムスリップして、この時代の舞台の様子を覗いていみたいと思いました!
祇園のお茶屋さんから差し入れ
ツアー二日に伺う事になっている祇園の「富田屋」の女将から、コーヒーとサンドイッチの差し入れがありました。
漆塗りのいかにも京都らしい容器に入っていて、京都の文化をこんなところでも感じさせてくれました。
おさらい会の最終は、私の仕舞「賀茂」でした。
ツアー三日目に行う下鴨神社奉納の予行練習として行いました。
地謡は若いお弟子さんの担当だったのですが、みなさん暗記してしっかりと謡ってくれました。
仁和寺御室会館で夕食
大江能楽堂から仁和寺に移動して、この日は宿坊で夕食です。
若いお坊さんにお世話をいただきながら、楽しいひと時でした。
乾杯は東京から送り付けたシャンパンです。まったく京都らしくありませんが!(笑)