1月5日
毎年恒例の謡い初めが終わり、私たち銕仙会の今年の舞台活動が始まりました。
改めまして、
本年もよろしくお願い申し上げます。
謡い初めは必ず「老松」、「東北」、「高砂」と決まっていて、これは江戸時代に幕府の謡初め式で取り行っていた演目を今でも踏襲していると聞いています。
銕之丞家の場合は上の3番とも舞囃子で行い、約一時間かけて行います。
銕之丞家が2番、弟子家が1番と決められています。
今年は、老松―観世銕之丞、東北ー永島忠侈、高砂ー観世淳夫
という配役でした。
暮の25日に舞台の大掃除をして5日の謡初めのときまで舞台は使われません。
約10日間、舞台は静まり返っているのですが、そのおかげで空調機を動かさない状態の舞台はとても良い状態で、檜舞台が息を吹き返します。
舞台を歩くと、足袋のうらが床にすいつくようで、木が持っている本来の姿を取り戻すのです。
モチモチ肌の舞台という感じがします。
私はこの時の舞台が一年で一番好きです。
ものの一週間もすれば元のカサカサ肌の舞台に戻ってしまうのですが、、、
自分たちの舞台を持てる幸せに感謝して、今年も一年頑張りたいと思います。