青葉乃会主催 第3回謡跡めぐり ~みちのく編~
・8月3日 最終日 ~続~
このツアーの名称は、”謡跡めぐり”。
しかし、それ以外の楽しいことがいっぱいあって、本来の任務を忘れてしまいそうですが、最終日にはキチンと目的を果たしました!
・善知鳥神社
能「善知鳥」の舞台となっている善知鳥神社を訪ねました。
この地は能で取り上げられている日本の最北端の場所になります。
(ちなみに最南端は「俊寛」の舞台、鹿児島の鬼界ヶ島。)
青森県のカブトムシの頭のような形をした地形の、一番くぼんだ所に県庁の青森市があり、この港からすぐ近くの安方町に善知鳥神社はあります。
むかしこのあたりに、善知鳥(うとう)という鳥が生息し、猟師がこの善知鳥を殺生して地獄に落ちたというのが「能「善知鳥」の話です。
境内には『謡曲善知鳥之旧蹟』と書かれた碑が建っていました。
謡曲史跡保存会の案内文も最後に載せておきます。
(青森出身で、漫画家の成田さんも参拝に来れれましたので、ツーショット!)
当初の予定では、善知鳥神社で参拝をするだけでしたが、創建1200年になる善知鳥神社で、今だ能「善知鳥」の奉納がなされていなく、今回のツアーの幹事さんと善知鳥神社の神主さんと事前の交渉で、奉納をすることになりました。
今回の謡跡めぐり参加者全員で正式参拝を済ませ、そのあと、能「善知鳥」の中から、一番最後の仕舞の部分を奉納しました。この仕舞は一人で謡いながら舞いました。
善知鳥神社・第15代目の禰宜、神埼正哉様より、立派な絵馬と幻の酒「田酒」をいただいて帰りました。
このお酒は入手困難なお酒で有名ですが、残念ながら帰りの新幹線ですっかり飲み干してしまいました。
バチが当りませんように!(笑)
謡曲「善知鳥」とその「旧跡之地」碑
謡曲「善知鳥」は、殺生の罪を犯した漁師が地獄で責めたてられる苦患の有様を見せる執心の夢幻能である。
その漁師は奥州外が浜の者で、立山の凄惨の地獄に堕ちていたが、外が浜一見の旅僧に囘向を乞うて故里の妻子の前に現われ、我が子を見て子鳥を殺した罪の恐ろしさを悔い、化鳥にさいなまれる苦しみの仕型を見せて更に囘向を頼んで消えて行く。善知鳥と言うのは彼が常に捕っていた鳥の名なのである。
「 陸奥の外が浜なる呼子鳥 鳴くなる声はうとうやすかた 」
という主題歌は定家の歌と伝えられている。
善知鳥神社の社殿近くに「謡曲善知鳥旧跡之地」という碑がある。安潟と呼ばれた大きな湖沼のあとが現在の安方町であり、神社を囲む池を善知鳥沼と呼ぶなど、昔、此の地を「善知鳥の里」と言った名残を示す碑である。
謡曲史跡保存会